概要
- Ogury は、 Shared Storage API を統合して、さまざまなウェブサイトにアンケートのリーチを拡大し、データ収集ポイントを効果的に増やして、独自のセールス ポイントであるペルソナ ターゲティング広告を強化しました。
- 柔軟性に優れた Private Aggregation API を使用して、個々のユーザーのプライバシーを侵害することなく、複数サイトへのアクセスから得られた集計アンケート データを分析し、活用しました。
- プライバシーを保護するだけでなく、精度の高い分析を実現した Ogury は、大規模なクロスサイト データの伝播においてプライバシー サンドボックスが有効なことを実証しました。
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柔軟性に優れたプライバシー サンドボックス ツールでアンケートのリーチを拡大
Ogury は、ペルソナ ターゲティング広告を専門とするグローバルなテクノロジー企業です。ペルソナ ターゲティングは、ペルソナ(個人ではなく、共通の属性、興味や関心、購入意向で分類した匿名のグループ)に基づくターゲティング手法です。独自のアンケート データを数十億のデータポイントで強化し、プレースメント レベルで適用する、他にはないアプローチで、オープンなインターネットを広範に識別可能にするとともに、ユーザーのプライバシーに配慮してターゲットにリーチできるようにします。
Ogury はアンケート キャンペーンを実施して、広告のプレースメントを購入し、質問を表示して回答を収集することにより、オーディエンスを区分しました。そして、収集した回答をさまざまなサイトに伝播し、回答数を増やしました。多くの広告主は、広告のリーチとフリークエンシーを測定する目的で Shared Storage API と Private Aggregation API を使用しますが、Ogury では、これらの API を使用して、ウェブサイトをまたいでアンケートのリーチを拡大するという、独自の可能性を見出しました。
Ogury の Shared Storage API ソリューション
Ogury のアンケート システムでは、 Shared Storage API を使用してユーザーの回答がブラウザ上に保存されます。その後、アンケートに回答したユーザーに対して別のウェブサイトで広告が表示されると、ブラウザはアクセスしているサイトのドメインとアンケートの回答を Private Aggregation API に送信します。これにより、Ogury では Cookie や他のトラッキング方法を使用せずにユーザーの回答を記録できるようになります。
次に、Private Aggregation API で結果をデコードして集計し、Ogury に返送することで、サイトをまたいでデータを伝播し、ユーザーのプライバシーを保護できるようにします。
Ogury では、このプロセスを実装した後に次の 2 種類のテストを行いました。
- 1 つ目のテストでは、API がもたらすビジネス チャンスとアンケートの回答の追加による影響を評価しました。
- 2 つ目のテストでは、収集したデータの再利用性に注目し、Private Aggregation API で加えられるノイズによって主要なシグナルへのアクセスが妨げられないかどうかを評価しました。
結果と学び
Ogury では、最初のローカルテストで有望なテスト結果が得られたため、統合を拡張しグローバルにテストすることにしました。プライバシー サンドボックス関連 API を使用した結果、アンケートの回答を収集するコストが 20% 低減し、データセットの数を増やすことができました。
ユーザビリティのテストでも決定的な結果が得られました。適切なスケーリング ファクタを設定することで、Private Aggregation API によるノイズは最小限に抑えられ、有意義なデータを収集することができました。また、ユーザーのプライバシー保護を強化しつつ、実際のデータセットの 99% という高い精度でデータを収集することができました。
独創的なアプローチで Shared Storage API と Private Aggregation API の実装に成功した Ogury の事例は、ユーザーのプライバシーを尊重しながら独自のビジネスニーズに応えられるこれらの API の柔軟性の高さを実証しています。