NextRoll、プライバシー サンドボックスのテストによって Cookie なしの入札および最適化モデルを再構築

概要
- NextRoll 社 は、まずプライバシー最優先の未来に向けて広告主をサポートするため、Protected Audience を実装し、入札および最適化の中核モデルを再構築しました。次に、NextRoll 社 のエンジニアは、広告主がプライバシー サンドボックス広告関連 API を使用してリマーケティング キャンペーンとカスタム オーディエンス キャンペーンを配信できるかどうかを判断するため、システムテストを実施しました。
- NextRoll 傘下の RollWorks は、Protected Audience API を使用してカスタム オーディエンス セグメントを作成することで広告主のニーズにあった B2B キャンペーンを作成できると考え、プライバシー サンドボックスの公開テストを実施した最初のアカウント ベース マーケティング(ABM)プラットフォームとなりました。
- Protected Audience の実装に多額の投資を行い、入札システムをサポートする機会学習 (ML) モデルを再構築した結果、NextRoll 社は、リマーケティングやファーストパーティ カスタム オーディエンスの活用事例に対する新たな広告配信の方法を見出し、かつその大規模な広告配信に成功しました。
NextRoll 社、プライバシー最優先のリマーケティングに向けた広告エコシステムを準備
過去 4 年間、NextRoll は公開ディスカッションに積極的に参加し、プライバシー サンドボックス テクノロジーの発展に取り組んできました。NextRoll のエンジニアリング チームは、初期のプライバシー サンドボックスの提案に対する新しいアプローチを開発し、Protected Audience API の方向性を決定づけました。また、NextRoll は Chrome およびより広範なエコシステムに対して、初期テストから得られた知見を継続的に提供しています。
NextRoll のテストシステムを利用して、子会社の RollWorks(B2B の広告主向け ABM プラットフォーム)と AdRoll(B2C の中規模企業向け DSP)は、プライバシー サンドボックス関連 API が顧客のキャンペーンに与える影響を把握することができました。また、RollWorks は、ワールド ワイド ウェブ コンソーシアム(W3C)でプライバシー サンドボックスに関する初期のディスカッションに参加した唯一の ABM 企業であり、プライバシー サンドボックス関連 API の公開テストを実施した最初の ABM プラットフォームになりました。

「NextRoll は異なるアプローチを採用しました。私たちは、全く新しいプライバシー最優先の DSP / RTB エンジンをゼロから構築しました。これにより、プライバシー サンドボックスがリマーケティングなどの既存のユースケースでどのように機能するかを実証するだけでなく、プライバシー保護を重視したファーストパーティ データを有効活用する新しい形を探求することを可能にしました。私たちはオンライン プライバシーの新たな時代にとても期待しています。新しい技術とマーケティング アプローチで、その時代を切り拓くために積極的に取り組んでいます。」
技術のテスト
NextRoll 社は、Protected Audience の高度な実装の構築に多額の投資を行いました。同社のソリューションでは、入札、最適化、セグメンテーション、広告配信の中核的な技術をリファクタリングし、さらにシステムテストを実施して、Protected Audience のリマーケティング オーディエンスとカスタム オーディエンスへの配信機能を測定しました。NextRoll 社 は広告主向けのテストを実施し、予算を広告費の 1% に制限することで、個々の広告主のキャンペーン パフォーマンスに影響を及ぼすことなく、大まかな方向性に関する分析情報を入手することができました。
Protected Audience を統合してあらゆる規模の広告主に効率的にサービスを提供するため、NextRoll は入札者である BidIQ をサポートするカスタム機械学習システムの完全な再構築を行いました。この新しい入札システムでは、プライバシーを考慮した広告配信の主要な方法としてプライバシー サンドボックス テクノロジーを使用しています。
結果
NextRoll は、これらの新しいシステムを通じて 20,000 件を超えるキャンペーンで広告を配信し、リマーケティングやカスタム オーディエンスのユースケースに対する新たな広告配信の方法を発見し、テクノロジーをファインチューニングしてパフォーマンスをさらに高める機会を見出すことに成功しました。NextRoll が初期に達成した結果によって、利用可能な広告枠やキャンペーンのパフォーマンスに影響するパブリッシャーの参加率が予想よりも低かったとしても、プライバシー サンドボックス関連 API でプライベート広告が可能であることが実証されました。システムテストを終了した NextRoll は、より広範なパフォーマンス テストの準備を進めており、テスト結果を継続的に Chrome および広告エコシステムと共有する予定です。プライバシー サンドボックスの進化に伴い、NextRoll はより多くのサプライ パートナーとの協力関係の拡大に取り組み、今後もエコシステムと結果を共有し続けます。

「NextRoll はプライバシーの擁護者として、オンラインでのユーザー プライバシーの保護に取り組む業界のワーキング グループを、長年にわたって支援し続けてきました。私たちは、業界を発展させる高度なプライバシー重視のソリューションを構築する大きなチャンスがあると信じています。この新しい技術は今後数年間にわたって進化し続けるでしょう。それはデジタル広告の未来であり、業界全体で真剣に取り組むべきテーマであると思います。」